おぎろぐはてブロ

なんだかんだエンジニアになって10年以上

Ust用ライブ編集ソフト Ustream Producer (無料版)を試してみた

Ustreamから、Ustream時に配信に使うライブ編集のソフト "Ustream Producer" が出ていました。

無料版と199ドルの有料版がありますが、両方を試してみました。(Mac版のみ確認していますので、Windows版では仕様が異なる場合があるかもしれません) まずは、無料版について。
※有料版のレビューはこちらで書いています。

意識しているのは、Livestreamかなと思います。動画配信で、且つWebでないGUIアプリが提供されているものとして思いつくのが、LivestreamのProcasterです。

カメラとデスクトップキャプチャを切り替えて表示したり、タイトルをつけたりすることができます。

利用方法

起動

起動すると、まずUstreamのIDとパスワードの入力を求められます。

Ustream Producer 起動画面

初期画面

ログインが完了すると、こんな感じの画面になります。画面の上半分は、UstのWeb I/Fと似ているのでなんとなく分かるかと思います。

Ustream Producer 画面

  • 1. Ustで配信される画面
  • 2. カメラの入力。ここではプレビューみたく出ますが、静止画で、現在の状態を映してくれるわけではないのが残念
  • 3. Live Inputで、カメラの映像及び、音声を選択します。(Ustのカメラとオーディオの設定と同じ) Media では、画像やムービー、音声を取り込むことができ、Screencastではデスクトップ画面を取り込めます。取り込んだソースは、カメラ入力の横に並びます。(ただし、Live Input = カメラは1つしか選択できない)
  • 4. 音声レベルの調整。
  • 5. チャンネル設定。アカウントに紐付くチャンネルが選択できます
  • 6. 配信開始はこのボタン。録画は横のボタン
  • 8. ビデオの解像度とビットレートの設定ができます

何気にすごく便利なのが、Ustに流している音をモニタリングできることです。4.の下のヘッドホンアイコンで、モニタリングのオンオフを切り替えられます。
デフォルトでONになっていますが、内蔵マイクと内蔵スピーカーだと、ハウリングを起こしてしまいます。使う場合は、イヤホン必須です。

実際の利用方法

配信を開始したら、こんな感じの画面で、操作を行います。

Ustream Producer ソース選択

  • 並んでいるソースから流したいものをクリック。緑枠になっているソースが上の配信画面に表示されます
  • ソースを切り替えたときの効果を設定できます。Smooth、Cross-desolve、Cutの3つが選択できるけど前2つは同じ気がする。Cutは、効果無しです。
  • Changeというところで、ソースの一部変更ができます。
    • Picture: 内蔵マイクの音はそのまま残して、画面は写真やムービーを使うという場合
    • Sound: カメラの映像を選択しているけど、音声を別の音楽を再生するとかの場合
    • PIP: 画面中に別のビデオソースを埋め込める
解像度とビットレートの設定

設定画面で選択できるのは以下です。

設定名 解像度 FPS ビットレート オーディオ
Lowest SD Quality 4:3 320 x 240 20fps 200kbps AAC 32k Mono
Lowest SD Quality 16:9 352 x 198 20fps 200kbps AAC 32k Mono
Basic SD Quality 4:3 320 x 240 20fps 350kbps AAC 32k Mono
Basic SD Quality 16:9 352 x 198 20fps 350kbps AAC 32k Mono
Standard SD Quality 4:3 320 x 240 30fps 350kbps AAC 41k Stereo
Standard SD Quality 16:9 352 x 198 30fps 350kbps AAC 41k Stereo
High SD Quality 4:3 640 x 480 30fps 500kbps AAC 41k Stereo
High SD Quality 16:9 720 x 405 30fps 500kbps AAC 41k Stereo
Best SD Quality 4:3 640 x 480 30fps 600kbps AAC 41k Stereo
Best SD Quality 16:9 720 x 405 30fps 600kbps AAC 41k Stereo

個人的には、プレゼン映像を流すことが多いので、FPS (frame per sec / 1秒あたりのコマ数)は低くてもよく、まず下げるのはFPSだったりするのですが、それができないのはちょっと微妙です。(Web UIはAdvanced設定で変更できる)

と、16:9のアスペクト比を利用する場合、カメラの映像がどうなるかというと、対応しているカメラだといいのかもしれませんが、手元のカメラで確認したところ、左右に黒帯が入るか、Live Input → Camera Aspect Ratio のメニューで Wide Screen を選択すると、4:3の映像を左右に引き伸ばされた映像になりました。
CamTwistを設定で出力解像度を720x405に変更し、試してみたところ、縁なしワイドで表示することができました。なので、ビデオソースが対応しているなら16:9で利用できそうです。

無料版を利用するメリット

回線が安定してる場合に、高クオリティの配信をするときにはまぁよいかなと思います。

  • Macで、Bitrateや解像度の設定ができる
    • Windowsの場合、Flash Media Encoderを配信に利用すると、このあたりは細かく調整できるのですが、MacではFMEは提供されていないため、今まではUstreamのWeb UIでしか配信できませんでした。
    • なので、高クオリティの配信を行うにはよい
  • ビデオ映像や音声を簡単に流すことができる
    • PIPや写真を差し込むのは、MacだとCamTwistで可能です。しかしムービーの映像のみで、音声も含めて流すことはできません。

次は、有料版についてまとめてます。199ドルするくらいなので、結構違いがあります。 → こちら